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それから、僕はユーリシアを匿うように、屋敷に戻った。
彼女は厨房裏の鍵を持っていて、帰りはそこから彼女の部屋まで、誰にも見られずに帰ることが出来た。
それから、彼女の部屋で、僕は彼女の中に巣くう其れを知ったのだ。
彼女の言葉から解った事実。
まずは、其れが別人格などはなく、彼女自身のモノであること。
其れは息をするように、無意識のままに行われるということ。
其れは彼女の如何なる行動、感情にも起因しないということ。
そして、其れは彼女という存在が生きるに必然なモノであるということ。
―其れが、彼女の【殺人衝動】
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