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アールベルグには、稀代の殺人鬼がいる
手口は鮮やかで簡潔
深夜に現れる殺人鬼は、老若男女問わず
姿を見た者全てを殺してしまう
彼は、神出鬼没で雲散霧消
まるで幽霊
僕は、読んでいた新聞をばさりと投げ捨てる。
遂に、新聞までもが面白可笑しく騒ぎ出してしまった。
「…不味いな」
野次馬が、彼女の姿を見るかも知れない。
そうなっては、バレるのも時間の問題だ。
どうする、どうすれば彼女を救える。
そんな、僕が無力にも何か出来ないかと、考えていた時だった。
「エリオット様。お嬢様が部屋に来るように、と仰せです」
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