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其処は、空虚な世界
灰色の空に、紅い大地
―嗚呼、まるで終焉の世界
そこに、五人の男女が立っていた
お互い、年も性別も、いや、文化を超え世界をも違える存在
本来なら、決して交わることの無い存在
「君たちに共通するのは、叶わぬ願いを持つということ。
そして、その願いを叶える唯一の手が、この世界に在ること」
そう、この世界は虚構である
そんな世界で唯一の意味を持つ存在、『世界の蕾』
それを得た者だけが、願いを叶えることが出来る
その者だけが、この虚構世界に意味を持つ
「ここでの死は、本来の君達には及ばない。
此処は虚構なのだから」
けれど、この世界で生き抜かなければ、決して得られぬ物がある
だから、彼らは此処に居る
「生き抜け、無為な世界を。
ただ一つの、願いのために」
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