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僕の父は、現役の警視だ。
といっても、この街の警察は賄賂や汚職にまみれている。
もともと、そんな父親に反発して僕は自治警察に志願したのだ。
けれど、そんな小さなプライドも捨て、僕は父親の息子という立場を利用した。
「お嬢様は、僕にお任せ下さい」
プライドを捨てるだけで、彼女を守れるならばいくらでも捨てよう。
僕にとって、ユーリシアを守れること程、名誉なことはないのだから。
「ユーリシア、警護役の方が来たぞ」
僕は父親に連れられ、彼女の部屋へとやって来た。
「…お父様、私は警護なんて…」
「やあ、お嬢さん」
「…お巡りさん、どうして?」
目を丸くして僕を見るユーリシアに、僕は微笑む。
「また、と仰ったではないですか。
だから僕は、貴女に会いに」
―こうして僕は、彼女の警護役に就いたのだった
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