192人が本棚に入れています
本棚に追加
/116ページ
「うわぁぁぁあああ!!死ぬなーーー!!!」
俺は騒々しい絶叫と共に飛び跳ねる
「あ、起きた」
「‥‥‥ってあれ?」
「生きてる、だと」
「無視は酷い」
確認の為にペタペタと自分の顔やら体を触る。意識はハッキリしているし、五体満足。つまりこれは一体どういうことでしょうか。幻覚?はたまた幻術?それとも鏡花水月?なんて冗談は置いといてこれが世で聞くーー
「夢オチか!」
「無視はやめてよ。泣くよ?」
「いやぁ、良かったよ。夢で。うん」
むしろ、夢じゃなかったらどうしようかと思ったぜ。そうだよな、クリスマス前日に破局するメシウマカップルなんているわけないよな。更にトラックに轢かれるとか。寧ろ天文学的な確立だし、あり得ないか
「さて、そうと分かれば明日に備えて寝るか」
なんたって明日は眠れないんだからな。むふふ。見える、私にも見えるぞ。栄光の大人への階段が‥‥‥
「って、ここは何処だよぉぉぉぉ!」
なんで天井がないの!?地面が無いの!?色が白で統一!?何処ですか!?精神と時の部屋!?
「はっ!夢か。そうかまた夢か!!」
にしてもあんなにリアルな夢で更にこんな夢を見るとか驚きのハイクオリ茶だぜ
「お願い無視しないでよ!」
「俺、この夢が覚めたらイチャコラするんだ」
さて、この夢らしきものから覚める為の手段が今のところ俺には一つしか思い浮かばない。しかし何だろう、余り良い予感がしないのだ。例えるなら、蝶ネクタイを着けた口癖がバーローの小学生に関わるくらい危ない臭いがする
「覚めてるよ!これ現実だから」
好い加減、露骨に無視をするのも気が引けてきた。仕方ない
「あぁもう煩い幻聴だ」
俺は意を決して、雪の様に白い少女に話しかける
「君は誰だい。アルビノちゃん」
最初のコメントを投稿しよう!