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「海苔買え地点?」
俺が淡雪ちゃんの言葉をおうむ返しすると首を軽く縦に振る。ここは海苔が特産品なの?九州有明海なの?
「うん。ヴァイナハテンともいったりするけど」
ヴァイナハテンってなぜにドイツ語なんだ。厨2か?厨2なのか?
「×××は死んだからここに来たの」
「そっかー死んだのか。あははは」
「うん。死んだの。トラックでぐしゃりとミンチに」
そっかぁ。だよね。あんなREALな夢あるはずもないよね。死んだから此処に来たのかー‥‥‥
「え?」
「うん?」
淡雪ちゃんは可愛らしい子犬の様にじゃれてくるが、俺の頭はそれどころじゃないのだぜ
え、死んでるの?ギリギリでいつも生きてるとかじゃなくて、まじで死んでるの?
「じゃあ、俺はこれからどうなるの?」
「天国とか。それとも地獄に逝ったりするのかな?」
若しくは、黒い球が置かれた部屋に呼ばれて異星人と戦ったりするのかな?
はたまた、神様に復讐する事を目的とした戦線とか、麻婆が好きな天使とかがいる死後の世界にいく事になるのかな?
そんな馬鹿な事を考えている俺を他所に少女は難しそうな顔を作っている
「なんて言えば良いのかな。此処にこれる人はね。特別なの」
特別。スペシャル様って事か。なんだろう。どんな目にあっても生きて帰れそうだな。死んだけど
「×××はね。だからね。選べるんだよ」
「選ぶってなにをさね」
主体性のない言葉だ。だが、これは重要な事なんだろう。淡雪ちゃんは笑顔のまま告げる
「世界を」
そして、俺は世界を継げる
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