prologue

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 夢を見た。  それは、初めて私がかあさんと出会った日の、とてもとても懐かしい夢。  不覚にも、泣きそうになってしまった。  その夢は、私が不安になったり、よくないことが起きる前に、必ずと言っていいほど見る夢だ。  最近は見ていなかったのに、その夢を見てしまったのは、少なからず私が不安を感じてしまっているからだろう。  母さんたちは無事なのだろうか。  もしかして、あの炎に包まれて、みんな死んでしまったんじゃないか。  そんなことばかり考えてしまう。  独りになると、よくない事ばかり考えてしまうのは、自分の悪い癖だと自覚はしているのだが、なかなか治るものではない。  だから、無理やり思考を切り替え、今日見た夢のことについて考える。
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