【Ⅰ】そして多くを失った…

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『どうしたヴィーユ』 『コイツ、最高にキモイんで埋め直してイイですかァァァァ⁉』 『承諾しかねるな』 『だってコイツ、目ん玉片方ないし❗何たって首と腹から白いウジ虫がウジャウジャと…』 『連れて帰れ』 『いやさすがに無理ッスよ❗毎日毎日恐怖じゃないスかァァ⁉』 『じゃあヴィーユ=セサムチャード。お前が帰れ』 『嫌ッスよォォォォォォォォ‼』『死ね』 いきなり背後から現れた男が言い放つ。 『し…』 あまりに衝撃的な一言にレリエムは言葉を失う。 『繰り返す、死ね』 『厳すィ〰なァ、アルディオ。てか、冷てェなァ〰、存在が』 『死ね。そして黙れ』 『いや…人は死んだら喋れないと思うんだけどなァ…俺…。あれ…勘違いかなァ…』 半泣きで抗議するヴィーユ。 『言いたい事ははっきり言え』 『んじゃ言うわ。はっきり申し上げるわ。迷惑だから死んでください将軍長。あ、言いすぎた。今のナシで』 『お前が死ねェェェェ‼』いきなりの大声。 『あ…』 言ってしまった。 なぜか今、初対面の人をかばってしまった。 自分でもよく分からないが、前世を呪いたい。 初対面の相手に死ねって…。 どうなのよ、俺…。 『うわァ…』 『銀髪の新人君、ファイト❗』 どん引きするゲーラ。 遠巻きにエールを送ってくるヴィーユ。 そして右斜め後方から感じるとてつもない殺気…。 『だァ〰れがァ〰死ねだってェェ〰?』 『皆逃げろォォォォォ‼喧嘩番長アルディオがご立腹だぞォォォォォォ‼』 そこにまた男が現れる。 『フフフフ…。パンピー共は下がっていな❗俺が怪獣アルメディスを倒してやるゼェェェェ‼』 よくいる【KY(空気読めない)】である。 むしろ【KY(空気読まない)】。いや正しくは、【BUKYYNODO(馬鹿な上に空気も読めない。要するに人間として終わってるダメ男)】なのだ、彼は。 『アルメ何たらに殺されるなよ、Mr.馬鹿ンピー』 『ふんッ‼任しときなァ‼でも俺様の名前は【美スタバ完備ィ】とかヘタレた名前じゃねェ‼』 『え?今の何語?』 ゲーラがテンパって聞き返す。 『俺様の名前はゲメリッシュ=ガンゴーグルだァァ‼てか、いい加減誰かしら覚えろやァァ⁉』 しかし、当のエルダリアンは騒ぎに動じていない様子。 『なかなか面白い。名は何というのだ?』 『レ…レリエム=コンサワイト』『ではレリエム。我が軍に入隊する意志はないかね?』 兄が帰ってきた。
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