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―その出来事から早4ヶ月―
僕は休む間も無く仕事をしていた。時刻はまだ遅く無い、そう思っていたら息次の家人の1人が僕の部屋にきた。
「夜分遅くにすみません。息次様がお呼びです。」
僕は何事かと思いながら息次の元へ向かった。
「失礼します」
そう言って僕が部屋に入ると息次は神妙な表向きで座っていた。
「どう…なさいましたか?」
長い沈黙に耐えきれなくなった僕が聞くと、息次は短く息を吐き出して話始めた。
「どうやら僕は君に惚れてしまったようだ…」
「…えぇっっ」
僕は驚いた。息次位の色男なら相手は沢山いるだろう。
「初めて見た時から俺はお前が好きだ。だから僧があの様な事をしているのを見て我慢出来なかった。しかしお前が嫌だって言うならこの気持ちを断ち切る。」
「断ち切らなくていいです」
僕も自分の気持ちに気付いていたんだ。名前を聞くだけで顔が熱くなり、胸の鼓動が抑えきれなくなる理由に…
「僕も息次様の事…好き…ですから…」
そう言い終わらないうちに僕は息次の胸の中にいた。
「大切にする…何があっても絶対に離さない…」
―耳元でそう囁いた後息次と僕は熱い口付けを交わした―
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