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「おいおい?、女の前だからってカッコつけてんじゃねえぞぉ!?」
「ちょっとこいつボコッたろか?」
某首都の裏路地で一人の男が二人の不良に絡まれていた。
不良の一人はスキンヘッドにふくよかな体系。
人相も服も趣味が悪く、どうしたらそうなるのかと誰もがツッコミたくなる様な三本の引っ掻き傷らしきものが右目から口に向かって斜めに引かれていた。
もう一人はパンチパーマでスカジャンを得意気に着こなし、サングラスをかけている。
明らかに関わってはいけないタイプだ
「その女一人に男二人掛かりでなにしようってんだよ。しかもこんな人気のない裏路地で。」
彼等に対するは紺色のジーパンに黒のフード付きパーカーを着た男。
身長的には前の男二人と然程変わりは無いが、声の高さからして中学生だろう。
彼の後ろには震えて事を見ている一人の女性。
綺麗に着こなしていたであろうスーツは乱れ、鞄から携帯電話やら化粧品やらが飛び出して辺りに散乱している。
差し詰め彼女が襲われていた所に彼がわって入った…という感じだろう。
「うるせぇ!!テメェにゃ関係ねぇだろうが!!」
「それとも何か?痛み目見たいんか小僧。」
スキンヘッドの男が怒声をあげると、スカジャンを着た男もそれに便乗する。
「やれやれ、痛い目を見たいのはどっちだか…」
厨二な発言をした後、彼はジーパンのポケットに手を突っ込むと黒い何かを引っ張り出した。
それはポケットから外に出た瞬間、月夜の明かりに照らされて姿を露にした
「何でぇ!何出すかと思ったら手袋じゃねえか!!」
スキンヘッドの男がすかしをくらった様な顔をした後、馬鹿馬鹿しいと言わんばかりに声を張り上げた。
「手袋じゃねぇ。ガンドレッドだ。そんなのもわかんねぇのかオッサン」
それを両手にはめながら不良二人を煽る男。
彼の手にはめられたそれは、突起部分が光を受けて不気味に光っていた。
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