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だから、大学でまた先輩後輩になれて、晴樹は純粋に嬉しかった。
「じゃあ、サークルも私たちと同じところに入ろ?」
小首を傾げて誘われると、晴樹としてはなかなか嫌とは言いづらい。
「サークルって、また生物部っすか?」
「ううん、ボランティアサークル。『どんぐりっ子』って言うの。可愛い名前でしょ。」
『や、可愛いのは真美ちゃん先輩だっつーの。』とは、晴樹の心のツッコミである。
「学童保育で勉強教えたり、介護施設とかに行ったりして、えっとね、あとはね・・・」
一生懸命説明する真美に、隆志が割って入った。
「お前、理学療法士目指してんなら、介護施設とか体験しとくのいいんじゃね?障害のある子の放課後支援とかにも行くし、結構貴重な体験だぞ。」
「へー。んじゃ、今度見学に行こっかな。あ、でも、隆っち先輩の後輩って知られたら、入会はノーサンキューって言われるかも。」
「どーゆー意味だぁ?ん?」
ヘッドロックをかける隆志に、晴樹は二度目のギブを叫んだ。
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