あやまちの翌朝はボロボロ

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「あの・・・ね、ハルくん。」 真美の声に、晴樹は顔をあげないままビクッとする。 「とりあえず、シャワー・・・使わない?」 「あ・・・うん・・・いや、真美ちゃん先輩から・・・」 「・・・うん。じゃ、先に使うね?」 真美は、ゆっくりベッドから立ち上がった。 土下座したままの晴樹の横を抜けて、バスルームに向かう。 真美が姿を消しても、晴樹は顔をあげられなかった。 先輩の彼女と一夜を共にした罪悪感、しかもそれが晴樹にとって初の女性経験。 18年間の人生の中で、晴樹はこれほど追い詰められたことはなかった。 ここは彼女の部屋で、そして彼女がシャワーを浴びている隙に逃げてしまえるほど、晴樹は無責任な人間ではなかった。
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