あやまちの翌朝はボロボロ

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* * * * * * * * * * 6月。 順調に大学生活を謳歌していた晴樹。 サークルも、真美と隆志に薦められるままボランティアサークルに入り、少人数ながら和気藹々とした中で楽しく活動していた。 また、最初からつまずきっぱなしの英語の講義も、週に2回真美に教えてもらい、何とかついていけていた。 「ね?そんなに難しくないでしょ?」 図書館で隣に座って教えてくれる真美。 ノートを覗き込むときに白いうなじが美え、シャンプーの香りなのか香水の香りなのか、柔らかい香りがふわりと動く。 『うっわ・・・真美ちゃん先輩、いい匂い・・・ちっちゃくて可愛くて優しくて、これで俺の彼女だったら・・・』 晴樹とて、健康体で健全な男である。 「ハルくん?」 「はえぇっ!?」 妄想の中に入りかけてきた晴樹は、一瞬にして現実に戻り、真っ赤になった。
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