964人が本棚に入れています
本棚に追加
「なに考えてるの?」
「い、いや、何も!うん!や、その、真美ちゃん先輩の教え方上手いなぁって!」
晴樹は、やや邪に傾きかけた自分自身を精一杯取り繕った。
先輩の彼女に不埒な感情を少しでももったなんて、口が裂けても言えない。
「そ、それよりさ、いつも俺に教えてくれるけど、隆っち先輩とか・・・・・・妬きません?」
「ハルくんに?やだぁ、まさかぁ!」
『だ、だよな・・・俺なんか勝負にならないもんな・・・』
顔で笑って心で泣いて。
密かに傷ついた晴樹だった。
そんな日々が続く中、真美がサークルにパタリと来なくなった。
「ああ、教育実習なんだよ、3週間。」
サークルに来ていた隆志が、晴樹の答えた。
最初のコメントを投稿しよう!