あやまちの翌朝はボロボロ

7/15
前へ
/38ページ
次へ
夕方から雨が降り、サークル活動も早めに終わったので、晴樹は学生寮に向かっていた。 傘をさす晴樹のポケットの中で、スマホの着信が鳴った。 メールではなく、通話になっている。 相手は『真美ちゃん先輩』との表示が。 「真美ちゃん先輩?お久しぶりっす!」 久々に声が聞けると思い、晴樹はついテンション高めで対応した。 しかし、彼の耳には真美の声が入ってこない。 「・・・真美ちゃん先輩?もしもし?」 訝しく思って何度か名前を呼ぶと、ようやく小さな声が返ってきた。 『・・・・・・ハルく・・・ごめ・・・ね・・・急に・・・・・・』 その声は、明らかに涙声だった。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

964人が本棚に入れています
本棚に追加