あやまちの翌朝はボロボロ

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「真美ちゃん先輩?どしたの?ね、どこにいるんすか?」 驚いた晴樹は、途切れ途切れの声に必死に話しかけて、泣いている理由は言わない真美の居場所を聞いた。 そして、ようやく彼女が2年生の時から借りている大学近くのアパートに戻る途中だと聞き出した。 その場所なら、晴樹も隆志と一緒に訪れたことがあるので知っている。 「俺、そっちに行くから!真美ちゃん先輩も早く帰ってきて!」 晴樹は通話を切ると、傘を揺らしながら走り出した。 その時点で、何故真美が自分にかけてきたのか、隆志にも連絡はしてあるのかなどの疑問は思い浮かばない。 ただ、いつも自分に笑顔を向けてくれる小柄で優しい「真美ちゃん先輩」が泣いているという事実に気が焦った。 晴樹が息を切らせながらアパートの前に到着すると、ちょうど反対側から真美も着くところだった。 「真美ちゃん先輩!」 傘をさしている晴樹に対し、真美は傘もささずに泣きながら雨に打たれていた。
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