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「仕方ないんで、隆っち先輩は必要単位の取り方教えてください。なんかややこしいんで。」
「何、お前その差は。てか、仕方ないだとぅ?ハルの分際で生意気な!」
隆志はペットボトルを置くと、両手で晴樹の頭を掴んでガクガク揺らした。
「うええっ!き、気持ち悪いっ!ギブ!ギブっす!」
そんなじゃれる二人を見て、真美はクスクス笑った。
高校時代から、3人の関係は変わらない。
ハルが生物部に入った時、隆志が部長で真美が副部長だった。
マイナーで少人数の部だったが、「生き物大好き!目指せ新生物発見!」と訳のわからないスローガンを掲げて活動していた。
そこでハルは、何故か二人に気に入られ、可愛がられた。
晴樹が1年の時に二人は3年だったから秋には引退したはずなのに、二人はしょっちゅう部活に顔を出したし、晴樹とメアド交換して連絡も取り合った。
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