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校長先生の話が終わると来賓の方の話が始まった。
先ほどとは変わらず、話が右耳に入り左耳に出ていった。
「ふわぁぁぁ」
大きなあくびが出た。
その直後、後ろから鋭い視線を感じた。
先生か?、まさか入学式から怒られるのか?と、思い後ろを向くのを戸惑ったが、気になったので恐る恐る後ろを向く。
彩乃だった。
彩乃の鋭い視線が良太に向いていた。
しっかりと聞きなさい!、あくびをするな!と、言っているようだった。
目が合った瞬間に彩乃がさらにムッとしたが、良太はすぐに前を向いた。
その後、なんとか入学式を乗り越えた良太は、外で東次郎と彩乃と一緒にいた。
良太は彩乃に怒られ、東次郎はそれを笑って見ていた。
「大あくびなんかしてんじゃねーよ、良太。」
「お前なんか大きな口開けて寝てただろー!」
「え!そうだったの?こらー東次郎!」
こんな会話は日常茶飯事のように行われていた。
そこへ生徒会長として入学式に参加していた佐取がやって来た。
「本当にお前達は仲がいーな」
「あっ、佐取さん。どもっ。」
「今日からお前達はうちの生徒、そして野球部員だ。練習試合を入れて本格的にやっていくからな。頼んだぞ。」
「任せといてください!」
練習試合がこう高校生になって初の試合になる。
甲子園にいくために、さらに実力をつけていかなければならないと良太は思った。
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