VS並森第三高校

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「俺は、お前達が全国の決勝で戦ったチームのOBでな。試合を見させてもらったんだよ。あの時のお前達ならこの試合も勝てるだろう。やつらを見下すのはやめろ!やつらの方が上だと思って戦え!あの時のお前達みたいにな。」 そう言葉を残し、佐取は自分のボジションへ戻っていった。 そして、他の選手も自分のボジションに戻る。マウンドには良太と東次郎が残された。 「東次郎、お前は強気のリードを頼む。」 「良太、お前は全力投球を頼む。」 2人は右手の拳を合わせ、東次郎はボジションに戻り、良太はマウンドをならし始めた。 ワンナウト、ランナーなし。 バッターは5番の藤ヶ谷。 良太は内角低めのサインに頷き、ボールを投じる。 藤ヶ谷はバットを出し、ボールをレフト方向へ運ぶ。 ショートの長野がボールに飛び付く。 しかし、ボールは長野のグローブを弾き、レフト前ヒットになった。 「すまん!次はぜってー取る。」 長野はそう言い、良太にボールを返す。 6番の千賀。 内角高めのツーシームをセンター方向へ放つ。大きなフライとなり、佐取がボールを取る。ツーアウトランナー一塁。
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