15人が本棚に入れています
本棚に追加
ある時王さまが、あまり姫君が頑なに貴族や王子さま、他の国の王さまからの求婚を断るので、業を煮やして聞き出しました。
すると末姫は言いました。自分には既に、お慕いする方がいるのだと――。
王さまは喜びました。このまま一生、誰より美しいこの姫君が、独りでいるのかと思うとどうしても可哀想で耐えられなかったからです。
王さまは言います。そんな相手がいるのなら、是非とも早く、私に見せて安心させておくれ、と……。
末姫の選ぶ男性(ひと)。きっと素晴らしく精悍な、素敵な騎士か、それとも王子さまか、王さま、それでなくとも貴族の誰かであろうと、そう思っていたからです。
最初のコメントを投稿しよう!