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「どうしたんですか?真裕さん」
男にしては高めの声。
真裕は無言で百合亜を指さした。
何かを察したらしく、驚いたように目を見開く。
「まさか王女様ですかっ!? 無礼をお許しください」
真裕が頭を下げるのかと思えば、男が頭を下げた。
礼儀正しく、百合亜はいい印象を受けた。
真裕は舌打ちしている。そのせいでまた気分が悪くなった。
「名前は?他にも詳しく教えてほしいんだけど……」
「僕は李音(りおん)です。王女様の守護者です。分からないことがあれば、何でも聞いてください」
李音なら丁寧に教えてくれるようなかんじがした。
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