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「もしかして紫之宮さん。俺をずっと見てたの?」
彼女は俺の言葉を訊くとビクッとし顔を真っ赤にしながら反論してきた。
「い、いや別に神夜くんの横顔なんて眺めてないよっ。そ、そう髪にホコレが付いてたから気になっただけなのっ!」
紫之宮さんはそう言って押しきろうとするが俺は一筋縄じゃいかないぜ!
「いや、俺ホコレなんて付いてなかったし」
「うぐっ……えっと、別に神夜くん髪を切ればカッコいいはずなんて考えてないよっ!他にはほっぺにキスしたいなんて考えてないよっ!」
「いやいや、紫之宮さんの考えが筒抜けになってるよ」
「はぅッ……か、神夜くんさっきの聞かなかったことにしてぇぇ」
紫之宮さんはそう言いながら涙目+上目使いが俺を攻めてくる。
くうぅぅぅ、可愛すぎだろ。
「わ、わかったよ紫之宮さん」
俺がそう言うと彼女は目に溜まった涙を拭う。
そこにコウが割って入ってきた。
「あ~、お二人さん。急がないと入学式遅れるよ?みんなもう行っちゃったし」
それを訊いて俺たちは走って入学式がある体育館へと向かった。
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