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「そっか……。じゃあ先に帰るわ」
俺は彼女に背を向けて、歩き出す。
「待て!一緒に帰ろう……」
「俺のこと嫌いなんでしょ?」
「……す、好きだ!」
「フ……知ってる」
耳も顔も真っ赤だった。
目にはうっすら涙も浮かんでいる。
「早く帰る用意しないと置いていくよ」
「待て!」
俺は先に教室を出て、廊下を歩き出す。
夕日により廊下はオレンジ色に染まっている。
「先に行くな!」
一つの影が二つになる。
その二つの影は仲良く手を繋いでいた。
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