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少女が取り出した武器は薙刀。
青色の柄は長く、刃の付け根の部分には小さな刃がいくつかついていた。
少女はくるりと薙刀を回すと洋介達を見る。
いや、見下すと言った方が正しいか。
少女の瞳は冷たかった。
「…邪魔……」
呟くように言った言葉は更に冷たく棘をさすようだった。
洋介達はすぐさま後ろに下がる。
敵との距離は残り200メートル程度。
呑まれれば命はないだろう。
洋介は少女を見つめる。
背は小さく華奢な身体。
微塵も強さを感じない。
洋介は心配になり、サリエルを見る。
サリエルは大丈夫と声には出さなかったが口を動かした。
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