- 鉄の砂漠 -

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健人も頑張って鍵を探している。 呪文のように数字を呟きながら。 気が遠くなりそうな作業に愛美はへたり込む。 それでも少しずつ鍵を見ては捨て見ては捨てを繰り返している。 3番……4番……8番……8番……5番……7番 4番……2番……9番……6番…… 6番? 思わず後方に投げ捨てた数字は6番。 「健人!あったわよ!」 「ホントか!」 「この辺に捨てちゃったけど確かに6番てかいてあったわ!」 「9の見間違いじゃないよな?」 そう言う健人の頭を叩く愛美。 「バカ!私だって数字くらい読めるわよ!ほら探して!」 2人は投げ捨てた辺りを集中的に探す。
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