欲情

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「佐紀。」 撮影が終わる度に 控え室に訪ねてきて 俺を口説く。 毎回なんやかんやで 流されてキスしてしまう俺は 弱いのかな。 「佐紀....、まだ...だめか...?」 俺の腰を抱き寄せて、 甘いキスをしてきたあと、 いつものセリフを問いかける。 キスはおーけーしても さすがに身体までは 授けられないと思った。 帝さんのキスでとろけて 力の入らない身体を叱咤して 俺は帝さんと離れる。 「帝さん....が、本当に俺のこと好きなら.....考えとく.....」 曖昧に俺は返事をした。 しっかり断らない自分は 帝さんが好きなのかと 考えてしまう。
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