プロローグ

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「最近、やたら敵さんが多くなったと思わないか?」 撃ち殺した異形のモンスターを見下ろしながら、NK(ナチュラルキラー)隊の兵士、アルファが尋ねた。 「ああ。気温が下がって、神の御力がやや減っている。そのせいで国全体のエナジーが衰えているからな。 こいつらが侵入する絶好のタイミングってわけだ」 同じくNK隊兵であるオメガが、銃口を自身が踏み付けているモンスターに向ける。 モンスターは、まだ僅かに息があるのか、苦しげにもがいていた。 瀕死の状態の中、ぐにゃりとモンスターの頭部が分裂する。どうやら、なけなしの力を振り絞って、増殖しようとしているらしい。 「こいつらには知能のカケラもねぇ。 単純に増殖して、侵略して、また増殖して……。まさしくバケモノ、モンスターさ。 あばよ、バケモノ、さっさと死にな」 手にした銃の引き金を引く。 パチュン、と静かな音が響き渡り、モンスターが動かなくなった。 やがて、モンスターの体はどろりと溶け、その形を失う。 「全く、いつまで続くのかねぇ。 敵さんがどのくらいいるのか想像もつかねぇや。俺達が勝利すりゃ、姿を変えてまたやって来やがる」 「終わらねぇさ」
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