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モンスター達をその巨大な腕で羽交い締めにし、その大きく開かれた口で頭からかぶりつく。
硬く巨大な牙はモンスターの頭に食い込み、マクロファージ兵が強靭な顎で力任せにその頭部を引きちぎろうとする。メリメリ、とモンスターの首が胴体から裂けて離れた。
「いつ見てもエグいね」
アルファはどこか楽しげにそうコメントする。
首を失ったモンスターは、ピクピクと体を動かしていたが、もはや絶命していた。
マクロファージ兵はそれでも食らいつくのを止めない。
胴体を、腕を、脚を、全てを食い尽くすと、別のモンスター目掛けて襲い掛かっていく。
「どっちがモンスターかわからねぇな」
オメガが溜め息混じりにそう呟くと、銃口をモンスターに向け引き金を引く。
カリュウ宮の兵士達も駆け付け、ビースト化したマクロファージ隊達と共にモンスターを食らい殺していった。
マクロファージ兵とカリュウ宮兵をかろうじて打ち破ったモンスターも、後方に待ち構えているNK兵の銃撃を食らい、溶けて死んでいく。
しばらく続いていた唸り声や銃声などが止んだ。
砦はボロボロになってしまったが、大方、モンスターは片付いたはずだ。
「司令官の手を煩わせるまでもなかったな」
安堵の息をついた時だった。
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