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序章:拾う神あれば拾う神を拾う者あり
「……猫?」
学校からの雨が降り注ぐ帰り道、汚れきった段ボールの中に入った真っ白な……不自然過ぎるぐらい真っ白な猫がいた。
「何でこんな大通りに……」
捨てた奴は常識がないのだろうか。
こういうのは河原とかだと相場で決まっているというのに……。
「おい小娘、拾え。 とても寒い。 泣きそうだ」
「ん、おかしいな。 幻聴かな?」
周りを見渡してみても誰もいない。
……前々からぼっちを拗らせてしまっていた僕だけれども……遂にここまできてしまったか。
ぼっち度でいうと「3」と、いったところだろうか。
ぼっち度は0から7まであり、中学校の頃にぼっち度「5」まで登り詰めてしまった前沢君は休み時間の間中一人大富豪をし続けていた。
ああはなりたくないな。 早く友達を作ってぼっちを脱却しなければ……!
「聞いているのか小娘」
僕は何も聞いていない、幻聴何て聞いていない。
さあ、不自然に立ち止まったりせずに家に帰ろうではないか!
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