はじまり

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かつん、かつん 地下室に続く螺旋階段を降りる 階段を降りる度、ゆっくりと暗さが増し、回りが見えなくなる 手元にあるライターの小さな明かりと壁を頼りに、踏み外さないようしっかりと階段に足をつける 「…なっげぇな、まだかよ…っと」 階段が途切れ、足が安定した床につく そして、壁に微かな凹凸を見つけた ライターをそちらに向け、埃を指で払う 《この先実験室》 そうかかれた下に、右へと矢印が掘られている 藤本はニヤリと笑い、やっとか、と呟いた ゆっくりとドアノブを回し、更なる暗闇へと足を踏み入れた
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