幽霊ロッカーfile1

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「あれ? 誰も居ないぞ?」 「確か今の店番は店長だった筈だけど…。」 「トイレにでも行ってんじゃないのか? 早く取りに行って来いよな。」 「うっ…うん。」 慌てて駆け出す華夜。 竜之介は更衣室の前で待つ。 「きっ…キャー!」 「華夜!?」 悲鳴を聞き、慌てて更衣室に駆け込む。 「竜之介…。 てっ…店長が…!」 開かれたロッカーの中には、頭から血を流し息絶えた井坂店長の姿があった。 「とにかく…警察に連絡しよう。 刑事さんに来てもらおうぜ。」 「うん…。」 「ここ、電気付かないのか?」 「うん、今日は店長が当番だし、女子更衣室は使わないからブレーカーを落としてるの…。」 「その懐中電灯は?」 「あっ…これ…? 更衣室に落ちてたの。」 「へぇ…。 あれ? お前のロッカー死体しか入って無いじゃん。」 「怖いから言わないでよ…。 荷物はね、そこに出してあったの。 財布もあったよ。」 「犯人が店長を入れる為に出したのかもな…。」 「うん…。」 「今気になるのはそれぐらいか…。」 (幾つかおかしな点があるな…。)
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