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髪型はツンツンのデコ出し、一見すればヤンキーだな。
「次は私ね。橘爛童。1年2組。私はこの春から通うことになったわ。でも、遅れを取るつもりは微塵もなし!まぁ、よろしく」
彼女は顔立ちもよく、横で分けたツインテールもしっくりきていた。しっかりしてる性格なのか、山虎にくらべ服装に乱れが全くない。気品溢れるお嬢様!という感じだ。
「では、わたしの紹介ですね~。杉並風です♪クラスは2組!わたしもこの春組で~す!よろしくね~」
ゆっくりとした彼女の喋り方は眠くなりそうな誘惑を放っているかのようだった。ショートヘアーで前髪を左右花のワンポイントがついたピンで止めてセンターわけにしている。凄く可愛らしい表情をする彼女を見ていると何かこう、守ってあげたくなる感情が湧き出てくる。服は大きめなのか袖からちょっと遠慮がちに指が出ているのがまた肝だろう。
「最後は俺か。え―っと…」
と名前を言いかけて止まる。脳裏によぎる記憶。もし、またイジメられたら?もし、また1人になったら?もし…。それらの可能性が脳内で巡り巡っていた。
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