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戦闘合戦国際学園、略して戦学。小中高一環のこの学校は総勢約700人、新入生を合わせると約1200人とマンモス校だ。この学校で得られる知識、教養、集団訓練、戦闘経験。学生が限りなく己を鍛えることができるカリキュラムを組んでいる。
「なぁ定盛。お前は将来とか考えてるか?」
俺の唐突な質問に顔をしかめる定盛。
「いきなり何よ清兄。戦学の学生って言えば探検家志望に決まってるじゃん♪」
胸を張って言う定盛。
「は?お前探検家になんの?」
「そうだよ。てか清兄はわくわくしないの?この世界が実はまだまだ広がってました。未開発地区が山ほどあります!な~んて言われてさ」
なんともたくましいなぁ、なんて思いながら歩を進める。
五年前、ある学者(戦学の卒業生)がこの世界はまだ未開発で、俺たちが知らない動植物がごまんといる土地が果てしなく続いていると提唱した。世界中の学者たちは批判したが証拠を突きつけられ、仰天。たちまち土地開発が始まったのだが…今の科学力では太刀打ち出来ないほど環境が厳しく、死者も続出。到底開発どころではなかった。
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