第1章

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ろくろ首 6 おれは亀代の話を聞くうちに、亀代を古井戸に落とした悪ガキに猛烈な怒りを覚えた。 それと同時に亀代がいっそう愛おしくなって来た。 全く変な気分だ。 「亀代、お前はその悪ガキに復讐したいんだな?」 「ええ」 「おれのやり方は半端じゃないぞ。それでもいいのか?」 「はい」 「よし、わかった。お前に会うにはどうしたらいい?」 「この洋館は誰も住んでないの。私はここにいるわ」 「携帯を持ってるか?」 「持ってないよ」 「そうか。そのうち買ってやろう」 おれは亀代のろくろ首を手当してやると、元に戻してマフラーを巻いてやった。 それからその白い洋館をあとにして、大学へ向かった。
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