第1章

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ろくろ首 8 おれは悪ガキ三人にあてて招待状を書いた。 埋蔵文化財センターで土器の展示会をやるから見学してください。 見学者には特別な甲虫を上げるという文面だ。 招待状を大学構内にあるポストに入れて、研究室へ行って見ると、女子学生のヒロミがソファで横になっていた。 「ヒロミ君、どうしたんだね?発掘はもう終わったのかい?」 「ミッソー助教授、まだしています。私、なんだか気分が悪くて休んでるんです」 「それはいけないね。たぶん熱中症だよ。ちょっと待ってなさい」 おれは隣の教官室の冷蔵庫からアイスノンと氷とポカリを持って来た。 バケツの中に氷水を作ると、ヒロミの両足を入れさせ、アイスノンを首筋に当ててやった。 それからポカリを飲ませた。 しばらくすると効果があったらしく、ヒロミは元気を取り戻した。 「先生、ありがとうございました。おかげで良くなりました」 「それは良かった。夏の発掘は大変だから、十分気をつけなさい」 「はい。先生、御礼になにか手伝いましょうか」 ヒロミはおれのそばへにじり寄って来た。
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