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『じゃんけん さ』
(気取らずに、普通に言えよ!)
『って言うか、じゃんけんだと?』
壮絶な引っ掻き合いを想像していたのである。
『おぅよ、ネコじゃんけんよ!』
このセリフでキメれるジョンは、やっぱり凄いのかも知れない。
(ネコじゃんけんだと? )
この時の私は、変わらない日常に、何かを求めていたのかもしれない。
(何か…面白そうじゃないか)
ノる私も、どうかしていたのだろう。
『どんな感じか、ちょっと見せてみろ』
(ニャ)
↑ 鳴き声ではなく、ジョンの不敵な笑みです。
『よし、ではデモンストレーションニャ』
構えるジョン。
慌てて私も少し身構えた。
『ニャんけん、ぽ…』
『ちょ、ちょっと待った!』
今度は私が口を挟んだ。
『ネコじゃんけんなのに、掛け声は、ニャんけんなのか?』
『そうニャ、全く…そんなことも知らニャいのか?』
(知るわけニャいだろ!、あっ、こっちまでおかしくなってきたし)
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