炎の中で

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「もう、しっかり聞いてなよ!」 「え?」 帰りホームルームの後、幼なじみの大井七海が、偉そうに言った。 「いや、聞いてたよ。」 「嘘!また、ボケーッとしてたんでしょ!」 「してないって!」 「まぁまぁ、二人とも。部活始まるよ。」 七海は、何か言いたそうだったが素直にバレー部に向かった。 カイトも荷物整理を終えると立ち上がる。 ジンだけ帰宅部なので手持ち無沙汰な状態だ。 「じゃあね。ジン。」 「じゃあな。」 この時、俺は想像していなかった。自分が、人じゃなくなるなどと。
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