澄んだ空を見上げたら

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あの事件からはや二年。 カテリシカは今年には10歳になった。(見た目は8歳の時から変わらないが) そして何処から噂を聞きつけたかは知らないが兵士達が兵器である自分を引き取りに来た。 「何処に行くのか?」 兵士達は俺をチラリと見るだけで返事の一つもしてくれない。 やれやれと俺はため息をついて見せた。 「若造めが……歳上に敬意の一つも見せれんか」 悪態をつくとカテリシカはクスクス笑った。 (僕の体をしているから8歳にしか見えないよ) 馬鹿みたいと笑ってきたので俺は軽く鼻を鳴らして無視することを決め込んだ。
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