覚醒

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男はすぐ横のカプセルにシールドを発動すると女を睨みつけた。 女はそんなこと気にもしていないとでも言うようにため息をつくと男に言った。 「どういうおつもりです?まさかその他RAINを覚醒させるなどとお考えで?」 手入れの行き届いた指先で艶やかな巻き髪をくるくると弄る。 男は静かに問う。 「何が目的だ?」 その問に女はすっと視線を男に合わせて答えた。 「ここにいる少女達は廃棄処分となる予定だったはず。なぜ、貴方の研究室に保管されているのですか?」 その女の言葉に男は言った。 「ここにいる少女達は皆、戦うために作られた。でも、俺は彼女達を戦わせる気はない。それに元は死を待つだけだった少女達だ。せめて自由にしてやりたい」 その言葉に女は嘲笑を浮かべてぐるりと周りを見渡した。 「もはや人間でもなければ機械でもないこの少女達を戦わせる気はないと?何を馬鹿なことを。廃棄処分となる予定だったはずの彼女達を自由にしてやりたい?寝言なら寝てからおっしゃっていただけます?」 どうやらこの女は廃棄処分となる予定だったはずの少女達が保管されていることを知った上の連中が寄越した研究員の一人のようだ。 そして、最初の標的がw-317RAIN。
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