昭和レトロ

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昭和レトロ

俺は平 成太、 名前の通り平成生まれだけど、 映画「OLLWAYS 八丁目の夕日」シリーズを観て、 以来すっかり昭和に夢中だ。 「平くんは本当に昭和が好きじゃの~」 「あぁ駄菓子屋のお婆さん、 俺が産まれる前の時代、 昭和は平成より近所の人と家族みたいに仲良かったんだね~」 「それじゃあその仲良かった時代に行ってみるがいい、 うちにはタイムマシンがあるからのう」 そういう訳で何故か駄菓子屋にあったタイムマシンで、 俺は昭和にやって来た。 「ほぇ~映画と同じだなあ、 あっ泣いてる子がいるぞ! どうしたんだいボク?」 「え~んえ~ん」 「ほらほら泣かないで まさかど、男の子でしょ?」 「まさかど? 俺の爺ちゃん!? すげぇこんな小さい頃あったんだ~」 幼い爺ちゃんをまじまじと見つめると 母親は変質者と思ったのか騒ぎ始めた。 「いや~!うちの子に何する気!?」 「どうした奥さん!? テメェまさかど君に何するだァー!?」 「違います!俺この子の孫なんです!」 「なにぃ!もっとマシな嘘つけよ! みんなで子どもを守るぞ!!」 そう、 確かに昭和は近所の人達が家族の様に仲良かった、 変質者に疑われた俺を皆でボコる位に…
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