【不知火月】

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息の仕方を忘れたように、嗚咽の間に咳をする。 苦しい。くるしい。 きみもくるしかったのかな。 わからない。わからないよ。おしえてよ。 わかりたくないよ。きみがもう   なんて。 ねぇ、おしえてよ。ぼくは、 ぼくは、きみにとって「何」だったの? 震える唇で、必死に、泣きじゃくりながら、言葉を紡ぐ。 嗚呼―――
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