再会

7/11
前へ
/39ページ
次へ
.  みぃが初めてオレのことをキャベツと呼んだ。  何故だろう? 嫌な気がしなかったのは……。 「なに二人でめそめそしてるん?」 「ん? してないよ? キャベツのことをどうやってとっちめてやるか相談中だったんだ」  お袋がクスクス笑ってた。 「俺はなんもしてへんがな、まぁお袋が元気そうで良かったけど」 「おぉ、気が利いたこと言うねぇ」  みぃの憎まれ口に何故だか引き込まれて行く俺が居た。  あの時、必死で書いた手紙を渡せば良かったと、思い始めていたんだ。  相変わらず憎まれ口を吐くみぃだったけど、きれいだった。  照れ臭くささが素直になれない俺を運んで来る。 「そんなことより大丈夫なんかいな、身体の方は」 「二、三日入院だけど、もう大丈夫、悪かったねわざわざ来て貰って」  お袋の顔の皺が増えていた。 .
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

27人が本棚に入れています
本棚に追加