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「……、もう無理すんなよ」
病室に戻った俺はお袋の横に座って話し掛けた。
「……、悪いね心配ばかり掛けて……」
「あぁ、約束しただろ? 無理はしないって」
「もうしない、堪忍」
お袋は両手を顔の前で合わせながら謝っていた。
「叔母ちゃんは悪くないよ」
「みぃちゃん?」
「元々身体が弱いんだから、そんな叔母ちゃんを独りにしたソウちゃんが悪いんだ」
みぃの言葉に俺は何も言えなかった。
「みぃちゃん、もういいよ」
「叔母ちゃんは優しすぎるんだよ、それに甘えてるだけのソウちゃんなんだよ、だからキャベツキャベツって馬鹿にされてもソウちゃんは黙ってるだけなんだ」
「……」
「みいちゃん?」
お袋は困った顔をしていた。
「叔母ちゃんの気持ちなんか何も分かってない、この腰抜けキャベツ!」
みぃは怒鳴るように吐き捨てると病室を出て行った。
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