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雲ひとつない空からは輝かしい光が降り注ぎ、大地を照らす。
しかし、その光さえも木々が生い茂るこの深い森には充分とは言えず、薄暗くあった。
「モブッ、モブ!」
少し低い声をだすのは群れで行動するモンスター『モブゴブリン』しかし、今その数は3匹と若干少ない。通常ならこの4~5倍はいる。
その理由は彼らが襲われて逃げてきたからである。
弱肉強食の自然界においてこのようなことはよくあること、しかし、彼らを襲ったのは鋭い牙を持つ『ファングウルフ』でも、桁外れの怪力を誇る『ストロングオーク』でもない。
モブゴブリンたちを襲ったのは、鋭い爪も牙もない生き物。
その生き物の名は『人間』。
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