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──夜・庭園──
ユウリア
「……。あの子が少しずつ、心を開いてくれた気がする。」
小鳥
「良かったね」
ユウリア
「うん、最初みたときは、心がぽっかりないように見えたから、嬉しい。普通の感情は、やはり大切だ。」
小鳥
「気にしてるの?君のお兄様のこと」
ユウリア
「──……そう、なのかな。兄上は、心を病んでしまわれたからね……。僕はせめて……」
コウカサス
『お前みたいな人間さえいなければ……死ね死ね死ねぇ!』
ユウリア(M)
「…………瑠璃、君は生きていくよね?これからも。」
コウカサス
『死ねぇ……アハハハハッ!』
ユウリア(M)
「兄上みたいに、」
コウカサス
『………………。』
ユウリア
「兄上は、もう……言葉さえ、かけてくれない……壊れてしまうのは、あっという間だ。」
小鳥
「そうだね」
ユウリア
「──生きたいとすがればいい。みんな、未来をこがればいい。」
ユウリア
「僕は、おかしいのかな」
小鳥
「おかしくないよ、ユウリア」
ユウリア
「──……ありがとう……」
──小鳥が飛んでいく。
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