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──夜・部屋
瑠璃
「どうして……」
瑠璃(M)
「怪我がもうすぐ癒えるのに、殺せないなんて。もっと側にいたいと願うの?私は、殺し屋。決して逃れられない運命に生きているのに。どうして──…"ユウリアのそば"にいたいの?」
瑠璃
「バカみたい……こんな気持ち、初めて」
──ドン、と爆発音が聞こえる。
瑠璃
「!?……なに……?」
──続けて爆発音が鳴り響く
瑠璃
「隣街のリヴァルが物騒で跡も残らない……って、ユウリアが言ってた筈。しまった、琥珀だわ!」
──瑠璃、爆発音がするほうへ走っていく。
──庭園──
ユウリア
「────ッ!!」
琥珀
「ふん、僕の剣を受け止めるなんてお兄さん、やるねぇ……」
ユウリア
「あんなに派手に爆発させたら、集中して探すさ」
琥珀
「ふぅん……。でもサァ、そんな足で僕の攻撃、ずっと受け止められるの?」
ユウリア
「───……そんなの、やらなければ分からないだろう?」
琥珀
「僕を舐めるなぁぁぁぁあっ!」
ユウリア
「!……君も、車椅子に乗ったものを弱者みたいな言い方はどうかな?」
琥珀
「アハハハハッ!だって、弱者だから……殺されるんだろ?誰も僕たちを止められないんだ!」
ユウリア
「それは、どうかな。」
瑠璃
「……ハァ……ハァ……」
──庭園に辿り着く瑠璃
ユウリア
「瑠璃!君は、逃げて……なんでここに」
琥珀
「へぇ?お知り合いになったのかよ、瑠璃。だったらサァ、早く殺しなよ?」
瑠璃
「琥珀……」
琥珀
「殺すためにきたんじゃないの?何、その目。僕に逆らうの?」
瑠璃
「……そ、そうだと言ったら?」
琥珀
「お前みたいな人を殺すためにいるやつが、こいつ助けてどうすんの?勝ったつもり?」
瑠璃
「違う……私は、わたし……」
ユウリア
「瑠璃。」
瑠璃
「ユウリア、わたしは……」
ユウリア
「もし君が、僕を殺すと言うのなら……僕は全力で抗う。君が生きるために道を選ぶのなら、君は君の道を進めばいい。」
琥珀
「クスクス、馬鹿じゃないの。瑠璃は、僕らとずっと在(あ)ったんだ!」
瑠璃
「────……わたし、は……」
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