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琥珀
「それにサァ、お前の優しさってやつが、目障りなんだって。」
ユウリア
「……どういうことだ?」
琥珀
「家族なんて、しょせんひとつにならないってことだよ!」
──琥珀の剣がユウリアに向かう
ユウリア
「──ッ!!」
──瑠璃の刀が琥珀を止める
瑠璃
「やめて、琥珀!」
琥珀
「あれぇ、なんで邪魔するの?クスクス。情でもうつっちゃった?そんな人間に?」
瑠璃
「……解らない。解らないけど、私は……ユウリアのそばにいたい……。わからない……わからないの。」
琥珀
「はい、そーですかって願いが受け入れられるなんて思ってないよね?」
瑠璃
「……それは」
琥珀
「強さもないクセに、どうなるか解ってるの?」
瑠璃
「それでも私──、ユウリアと居たいの!」
琥珀
「バカだね、瑠璃は」
ユウリア
「瑠璃、危ない!!!」
瑠璃
「──…えっ?」
──剣がユウリアの身体を貫く
ユウリア
「ゴホッ!!」
瑠璃
「血が──…」
琥珀
「なんで邪魔したの、お兄さん」
コウカサス
「…………知ってるから」
琥珀
「知ってるって?」
コウカサス
「……彼女を守るためなら、死ぬこと」
琥珀
「ふうん。まあ、イイや。なんか冷めたけど、おめでとう。これで君は、主だね?フフフッ。……瑠璃。君は、バカだね、そんなこと言ったらサァ、余計に殺したくなるのに……。ふふ、あははははははっ!じゃあねぇ♪」
──琥珀、窓を割って去る。
コウカサス
「……バカな弟だ」
ユウリア
「兄……さま……」
コウカサス
「さよなら、ユウリア」
──ゆっくり去っていく。
瑠璃
「やだ……起きて、ユウリア……!ユウリア、やだぁ……っ」
ユウリア
「瑠璃……兄さま……久しぶりなんだ」
瑠璃
「ユウリア?」
ユウリア
「……心が……壊れて…喋らなく…なって……なのに……久しぶりに、声を……聞けたんだ。」
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