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「叔父さん」
どうやら津川は菫の叔父さんらしい。強面の顔立ちからは想像も出来ないが菫をかなり甘やかしているようだ。その証拠に津川は菫の言葉で表情が穏やかになっている。
「ちっ……近づくんじゃないよ!!」
朱の華のリーダーはナイフを振りかざし、津川の行動を止めようとするが津川は止まらない。津川はリーダーに向けて銃を構え、撃つ。肩から赤い鮮血が迸り、リーダーがナイフを地面に落とす。
「抵抗するな、と言ったはずだが?こっちは本庁から射撃許可もらってるんでね。容赦なく撃たせてもらう」
リーダーが地面に膝をつく。団員たちも諦めたようで武器を落としていく。ぱたぱたと美千留の横に駆け寄った菫は複雑な表情をしている。
「…大丈夫?」
その時、美千留は菫の中に眠る闇を藍色の瞳から見出だした。暗くて真っ黒な墨汁のように菫を染めていく。
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