平家物語

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「そのカードを表に向けて」 菫の瞳は藍色になって、どこか先ほどとは雰囲気も違っていた。葵はそのままカードを表に向ける。 色とりどりの天使やグリフィン、スフィンクスなどが一つの輪の周りに居るカードが逆さまになっていた。 「これは逆位置の運命の輪ね。このカードが示しているのは………状況の暗転よ」 葵の目がどんどん見開いていく。当てはまることが沢山あるようだ。菫は瞬時に理解して何も言わない。分かったことを全て言うのが占い師ではない。 相手に言っても良いことを理解してカードが伝えてきたことを伝える。それが占い師だ。 「貴女の人生が悪くなることが起こる……?これは…十字架かしら?」
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