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『いってーなぁ なんだよ急に』
と言いながら顔を上げると
さっきまで俺たちが通っていた道がちょうどに半分に裂かれていた
マジか…………
『ごめん 勇輝。だけどあのやろうがオーラ溜めてたもんで……』
といい終わらない内に
カキーン
と硬いものと硬いものがぶつかる高い音
見るとさっきの大鎌黒いフードのやつが大鎌を俺たちに向けて振り下ろし、それを龍太が少しピンクがかった透明の剣のようなもので受けていた
!?
『え!?何!?』
俺は目の前で起こっている非現実すぎる光景にうまく言葉がでなかった
『やはり、ボディガードがいたか……まあ、ボディガードは殺しちゃっても問題ないか……』
なんて大鎌黒いフードが呟いている
どうやら20代前半くらいの女のようだ
『お前!俺を甘く見てると痛い目見るぜ!』
龍太の顔はいつものように生き生きしているようにも見えた
カキーン
またこの金属音
『勇輝、気をつけとけよ たぶんこいつの仲間が近くにいるから』
なにっ!?
だけど、どう気をつけたらいいのかもわからない
周囲を見回していると
川の中から水でできた竜のようなものがこっちに向かって襲ってきた
呑まれる!
と思い、目を堅く閉ざして身構えていると
『くそっ 水使いかっ』
という龍太の声が聞こえ
急に辺りの音が聞こえなくなり、龍太の息の音だけが聞こえる
『大丈夫だったか、勇輝』
恐る恐る目を開けてみると
さっきの大鎌女と同じく黒いフードをかぶってタクトを持った背の高い男がいた
『バリア張ったから俺の体力が尽きるまでは大丈夫!』
『どのくらいもつの?』
『……………まあ、この大きさだと2分くらいかな』
『短っ』
『仕方ないだろ もともと俺、防御は専門じゃないし……』
なんておしゃべりしていると
カキーン カキーン
大鎌女がバリアを激しく斬りつけ始めた
『やばいっ やっぱ1分に訂正しとくわ』
『おい 大丈夫なのかよ』
と龍太に声をかけるが返事がない
龍太の顔をみると汗だくだ
本当にやばいらしい……
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